同人サークル『starreverbe』のデビュー作、『Re:play』の制作発表から四か月。
『Re:play』を発売していないにもかかわらず、『starreverbe』二作目の製作が決定した!!
タイトルは『人間牧場(?)』。
企画原案・シナリオは、『Re:play』の一部シナリオを担当した『冬野氷夜』氏!!
異端的で「うわっ、気持ち悪い!」と陰口を叩かれるようなロリコン変態ライターが描く、独特の世界観と価値観と文体がプレイヤーを魅了する!! ……多分。そうだと思いたい(本人談)。
原画は、『Re:play』の原画を担当した『一河菓ナ子』氏!!
ポップな絵柄とグラフィックが、物語を可愛らしく、時にグロテスクに彩る!!
いつかどこかの世界。
人が、ヒトを作り、社会を動かしている世界。
そんな世界の中で、ある変化が起きようとしていた……。
五つの視点で描かれる、少し大きな物語。
これから、少しだけ物語の一部をお見せしよう。
■プレストーリー
――それは、いつかどこかの物語。
僕は、彼女が好きだった。
朝。
悪夢から目覚める。
眠気を拭い取るように、目の下をこすりながら、カーテンの隙間からこぼれ出る光を眩しそうに見つめる。
掛布団の中から出ないまま、僕は掛布団を持ち上げて下腹部を見る。
そこには、僕の性処理を終えた『彼女』の姿がある。
僕の『彼女』。
「見ないでよ、バカ」
僕をバカ呼ばわりしつつも、僕の望みに答えていた『彼女』が、実感となってそこにいる。
彼女がいなかった悪夢じゃない。僕が知っている現実だった。
僕は苦笑を浮かべるけれど、嬉しい気持ちを胸に浮かべている。
――とまぁ、そんな風に僕にとっての日常はそこから始まったりする。
……。
…………。
………………。
……………………。
でも、悲しい事に、その日常は紛い物だ。
朝の寝ぼけ頭は、そんな紛い物の現実にフィルターをかけて、幸福だけを受信している。
本当に、あの現実は紛い物だ。それに残酷だ。
いつだって、回想は隠されていた部分を映し出す。
それが残酷なものだったとしても。
さて、その残酷な部分とは一体何か?
答えは、すぐに出てくる。
この幸せなフィルターに覆われた主観的な視点から、現実を明確にとらえる客観的な視点に切り替えてしまえばすぐにわかる。
『彼女』の表情や行動パターンが少ないという事に。
――だって、彼女には自我がないのだから。
ずいぶんと昔の事だ。
人間は、人工的に人間を作り出す事に成功した。
クローン技術の問題点は解決したし、人間を遺伝子だけから製造する事もできるようになった。人間を培養する人工的な子宮も量産されているし。
もちろん、生産された人間を洗脳する技術や施設もできている。洗脳技術が人間に使われたら恐ろしいと思うけれど。
で、だ。
人間が生み出したテクノロジーは、たちまち世界を快適にした。
人工的に生産された人間は、『自動人形(オートマトン)』と名付けられ、全世界に販売された。
食料や建設などの面倒事は、自動人形に押し付けられた。
性的欲求や破壊衝動なども、自動人形にぶつけりゃいいから、犯罪は激減(……例外はあるけど)。
そんでもって、臓器移植や脳移植も、自動人形で代用できたりする。
――他にも色々あるけど、省略。
とにかくだ。
自動人形が世に広まったため、世界は快適になった。
働かなくても、飯は食える。全ての人間は教育を受けられる。一応、金銭は成り立ってるし。
一応、この世は楽園と化した。
だけど、僕は虚しい。
心を道化にしても、虚しいままで意味なんかなかったんだ。
『彼女』の好意が紛い物である事を知っているから。
でも、やっぱり、僕は、『彼女』が好きなんだ。
この話が、もし小説の掌編なら、「この物語は、ここでおしまい。チャンチャン」となっているだろうけど、残念ながら、この話は僕にとっての現実だ。
だから、僕の話は、おしまいにならずに、まだ続く。
誰かの話と同時進行で、まだ。
さて、僕の道化はおしまいだ。
道化を模った仮面を外して、心の中で投げ捨てる。
仮面は、どこかへ消えてしまって、僕の道化はもうおしまい。
僕は日常に戻っていく……。
――そして、始まる物語。
――それは、いつかどこかの物語。
そんな作品だ!!
プレイしてみたくなっただろうか?
そんな人は、発売予定日をチェックしてくれ!
発売予定日は、下に記載だ!!
……ごめんなさい、嘘です。
エイプリルフール用の嘘企画です、ごめんなさい。
ついでに、テンションがおかしかったのも、ごめんなさい。
とりあえず、全人類にごめんなさい。
……ネガティブすぎる気がするようなしないような。
ともあれ、この企画は嘘です。
でも、もしこの企画に人気が出たら、制作するかもしません。
……人気が出るかどうかは、わかりませんが。
とまぁ、ハチャけすぎてすいません。
この場で、イメージイラストとサイト制作を担当してくれた一河さんに感謝します。
それと、こんなエイプリル企画の許可をいただいたマッキーさんにも感謝。
ご視聴、ありがとうございました。
冬野氷夜。
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